第26章 これからの道
被害者に
今もなお、痛烈に恐怖も痛みも残っていようとも
加害者は
「そういうことしたんだから、人として当然の行為だ」と
数年も続いた
「気に入らない」という悪意も含んだ嫌がらせなどの全てが
都合のいいように、「善」に置き換えられる。
悪意も込められた「善」と呼ばれる行為が
幾度となく
現在であってもなお、心を傷付けてくるという事実があろうとも
さも全部が「善」のように扱われ、こちらは「悪」に祭り上げられる。
幾度となく、何年も続いた行為に対し
仕返しをしないまま、ずっと耐え忍んできたこちらは
存在そのもの全てが、「悪」だといわれる。
何も仕返しをしていなくとも
悪意を持つこともしないように、ただ一つしかない大事な命だと己に言い聞かせ続け
必死に胸奥に押し殺していたとしても
それごと「悪」だからと平然とののしり、つるしあげられる。
誰も止めようともしない。
「そりゃいかんわー」などと笑って参戦する人もいれば
事実を知っている人であっても、見て見ぬ振りする人もいる。
その現場に居ず、知らない人が
知ったように騙り、全てがそうだと周囲に伝播し
そういった人たちが次々に増えていく。
視えていた
目に、映っていた。
それらの全てが、聞こえようとも聞こえていなくとも…
全部、その眼に映ってきた。
視たくもない、この世の負
建前、本音、作りごと、偽り
塗り替えられる真実、心……
都合のいいように言い換えられ
ワザとやったのだといわれる。
よく言う。
ワザとやってるのは
それを執拗に何年も
幾度となく繰り返してきた、加害者の方だというのに…
一つのいじめ…
差別、偏見、孤立、
人格に対する否定、蹂躙、拒絶…
それで人の心が傷付いていようが
平然と笑っている。
そんな都合のいい正義を許す社会に対する不満も解る。
言い分を取り繕っては
いかなる行為も「善」に見せかけようとする
それを信じたり
ろくに知りもしないで語ってくる奴等が多い、この世界そのものを壊したい気持ちもわかる!(ぎゅうう!!!)
だから…
私は、本当はっ……
この世界を、憎んでいる。