第17章 雄英体育祭
そのショートの言葉に、デッ君は…
出久「…(体育着の裾を握る)
轟君が、何を思って僕に勝つって言ってんのか…
は、わかんないけど…
そりゃ、君の方が上だよ。
実力なんて、大半の人に敵わないと思う。客観的に見ても…」
切島「緑谷もそーゆーネガティブなこと言わねえ方が^^;」
出久「でも…!!
皆…
他の科の人も、本気でトップを狙ってるんだ」
そう言葉をかけた直後、叫びは響いた。
あの時、修業に味わっていた
『海浜公園でのあの気持ち』が伝わってくる。
出久『あなたみたいな…最高のヒーローに』
涙目になりながら
倒れた身体を引きずるデッ君が見えた。
恵土「ピクッ)!…」目を見開く
その直後に流れ込んできたのは…
合格に至るまでに続けてきた、修業の数々。
出久『入るだけじゃダメなんだ!!
他の人よりも、何倍も頑張らないとダメなんだ!
きっと、追いつけない!!(ぐぐぐっ』
必死に体を起こしながら、紡がれた言葉…
それは……
出久『僕は、あなたみたいになりたいんだ!!
あなたみたいな、最高のヒーローに(涙目』
想いの全貌だった。
今という時まで、積み重ね続けてきた
『想い』、『感情』、『努力』…
それらが
「今」という瞬間を形作り、様々な色へと彩っていく。
出久「僕だって…
遅れを取るわけには、いかないんだ。
僕も本気で、獲りに行く!(真剣」
その目は、どこまでも真剣な眼差しだった。
恵土「ふっ(にや)
(滾ってきやがった(拳握&微笑&真剣」
静かに湧き上がる『闘志』が、そこにあった。