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越えてゆく者【ヒロアカ】

第9章 田中恵土:オリジン




志村さんの想い


(必死に引き留めようとする中、語られた。


『お前は、いずれこれからの未来を生きる。


だから、私は行くんだ。

守るために』

その言葉を最後に聴きながら、私は気を失った)




お父さんの想い


(あの事件が起こる年の、夜明け。


『どんなに憎くても、殺したくても…恨みたくても


大事なものは、見失っちゃいけない。



そのおかげで、お前と出会えた。

今という瞬間に、巡り合えた。



きっと…

ヴィランと出会えたのも、ヒーローと出会えたのも…


縁なんだと思う』


『是が非でも、護り抜け。



お前という存在を、護ってくれたものを。


今という瞬間に、巡り合わせてくれた存在…

その全てが、この世界そのものだ』


初日の出と共に、私は誓った。

父を、誇りに想った。



「ヴィランであっても、ヒーローであっても護り抜く

傷付けずに、これから笑える未来も全部!!」


その未来を
お父さんは、楽しみだと笑いながら言った。

認めてくれたように感じて、嬉しくも思った)





お母さんの想い


(優しく頬を撫でる母に、私は

その後ろにあるものを視た。


今までに幼い頃から過ごした日々…

そして、お父さんと出会い…結ばれ……



結婚して、父に養子に入ってもらって


そして…

私を産んで



涙ながらにベッドで

嬉しそうに、赤ん坊の私を抱き締める姿。



『全てが、一つの未来に向けて動いてる。



その中でも、恵土…

あなたを産めて、今こうして一緒に過ごせているだけで


私は、何よりも幸せなの^^』


「私も、幸せで一杯だよ^^」

だからこそ、胸を張って言える。


私は、お父さんとお母さんの娘だと。



あの夕方を共に過ごした日の夜

私はお母さんと話し合って、隣で眠りについた。


いつものように、幸せそうに笑い合いながら…)






全ての想いを受けたことで

いくつもの日々が、タイミングが折り重なったことで


今…

私という存在は、ここに成り立っている。



そう、深く実感しながら

私は、目的場所の中に入っていった。


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