【HUNTER×HUNTER】pleats-プリーツ
第92章 92話
その日の午後、ウイングさんに発の修行の成果を認められたゴンとキルアは
無事に裏ハンター試験の合格を告げられた。
「そして名前さん、今日までよく頑張りましたね。
君もキルアくんと同じく、良いハンターになれると思いますよ。基礎体力作りを怠らないように。」
「わ、私がですか?!」
私がハンターに…?
思っても見なかった提案だが、ウイングさんに言われるとなんだか本当になれる気もしてくる…。
「はい、危険な世界ですが、あなたが成し遂げたい事はその先にあると私は思いますよ。
初めて名前さんに会った日、それから念を指導することになった時…、私が反対した事を覚えていますか?
その頃のあなたを思うと、こうしてハンター試験を勧める事になるなんて思っても見ませんでした。
でも、今のあなたならもう少しできっと辿り着ける、その片鱗に可能性を感じることができた。
ここまで来れたのは、あなたの弛まぬ努力の結果です。自信を持ちなさい。」
「…はいっありがとうございます!」
闘技場に初めて来た日から今日まで、沢山の思い出が脳裏に蘇ってくる。
修行の毎日も楽しかった。辛くて苦しくて、自分の無力さに苛まれる日も、ここにいる皆が傍に寄り添っていてくれたな…
夕焼けに染まる室内で、ウイングさんの微笑みが優しく私を見つめていた。
「ウイングさんが、信じてくれたから。私はここまで成長できました。
私に念を教えたのは絶対間違いじゃないって、ウイングさんがそう思えるようにこれからも頑張ります。」
明日には最後の試合、ゴンの対ヒソカ戦が待ち構えていた。
20230615