第12章 二・其ノ壱
ニ『なんだよ。途中で… でもまあ…わかったよ』
わかっている。 時々翔が自分を見る目が通常ではない…単純に兄上への嫉妬という事だけでは片付けられない事は。
国『…そろそろ戻りましょうか、もう準備も
整った頃でしょうから
それに…サスケ殿にもお会いしたいのでしょう』
ニ『お…おう。 そうだな。』
あのあとから、相葉は和也の専属からは外されて、料理をしたり屋敷の掃除をしたり…
まあ、完全に出されずには済んで良かったけど、影丸と松本の対決の日から一度も会えていなかったんだ。
国『こちらです。 私はここでお待ちしておりますので』
ニ『すまない、行ってくる。』
調理場をのぞくと、真剣な様子で料理を盛り付けている相葉の背中が見える。
相『和也っ。』
声をかけようか迷っているうちに、相葉が気付いて名前を呼んだ時にはもう駆け寄ってきて抱きしめられていた。