第7章 其ノ陸
忘らるる身をば思はず誓ひてし
人の命の惜し くもあるかな
*******
日も落ちて外からは、鳥の鳴く声だけが聞こえている。
相『うん…。 大分、下がりましたね…
ご気分は如何ですか?』
二『う…ん。 ああ。 まあ……良くは
無いな。』
家族での、食事の最中に突然倒れてしまい熱にうなされていたようだ。
相『急に、連続で…されたのもあるかも
しれませんが、
兄弟でのというのもあるやもしれません…』
二『なんだよそれ… 自分より兄上のせいだ
といいたいのか? 』
和也が力なく呆れたように言うと、相葉が冷たい水で絞った手ぬぐいをおでこに乗せると布団の中の手をとって握る。