第6章 其ノ伍
あしびきの山鳥の尾のしだり尾の
ながながし 夜をひとりかも寝む
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かろうじて息をしているだけ…
といった様子の翔。
東『こやつが…翔か。』
そう言って先生は彼の手を取るとギュッと握る。
唯一ほどに、綺麗な肌が見えている場所…
東『良し。 傷の方は1ヶ月ほどで動けるようにはなるであろう。
しばらくは痛みで眠れないかもしれないが…
私は明日には帰ってまた一週間毎くらいには様子を見に来よう。』
大『ありがとうございます。 今晩はすみません、翔と潤と3人で川の字ですけど宜しいですか?
私の部屋だと、父上といきあってしまうといけないので…』
そう言って頭を下げると、東山は肩をポンポンと叩いて松本と共に部屋をあとにした。