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暁の空【気象系BL】

第5章 其ノ肆


花の色は移りにけりないたづらに

わが身世にふるながめせしまに

*****



相『名を翔にするとは、 智様…

確信犯であろうな。』



二『……何故。


兄上の事がこんなにわからなくなった
のは初めてです…』



先生のところへと出発した智が離れると、
和也は消え入りそうにそう言う。



相『きっと…何か深い事情があるのだと思いますよ?

何も、そこまで落ち込まれなくとも、和也殿も仲良くされたら良いではないですか。』




二『分かっている……ただ敵の者を連れ帰って来たのではない事くらい… 

しかし…何か嫌なものを感じるんだ…』



相『兄上の気持ちが… 彼に…

向こうにばかり

いきそうで…それが怖いのでしょう?』 



そう言うと相葉は頭を数回撫でて、そのまま手のひらで首を引き寄せると唇を重ねてきた。





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