第3章 其ノ弐
大『今回の戦…勝敗に関係なく向こうの
目的は初めから智久、お前にあったようだ。』
そう言って、智久の肩に手を当てる。
山『私…にございますか?』
驚いて顔を見合わせる2人に智は続ける。
大『こっちの条件を全てのむ代わりに
智久をお里という娘のところへよこせと。
どうもどこかで智久を見かけていた娘の方
からの要望らしいから多分元々それが目的 であったようだ』
松『なるほど…そう言う事でしたか…。
智久殿はいかが致しますか。 そんな勝手な条件… 』
大『そうだぞ。
こっちの条件はそういうことならば今回は
話自体なかった事にしても良いのだぞ…』
智もそう言うと、智久はしばらく黙った
ままだったが、頷いた。