第23章 三・其の弐

智『……先生………。 話聞いて…………ましたか？』



東『ああ………。 ………とにかく。 今は、傷の手当てをしよう。』



入れ替わりで入ってきた東山の方へ顔も上げられぬままそう言うとまた肩を震わせ泣きだした。




智『もう…………何も無い。 和也にも会えない。

ほんと情けないけど………こんなこと全て自業自得ですよね。』



東『……ほら、智。とにかく横になって……。 今は考えるより治療が先だ。』



そう言うと身体を支えてくれながら布団に寝かしつけてくれながら背中を撫でて涙をもぬぐってくれる。




智『先生………う…く…………っ』



東『よしよし。 松本の処置もよかったんだな。


此でしばらく安静にしていれば大丈夫であろう。』