第21章 ニ・其ノ拾
君がため惜しからざりし命さへ
長くもがなと思ひけるかな
*****
二人を客間に案内して、自分たちもそれぞれの部屋へと戻って行く。
ニ『兄上…。 今日は部屋に行ってもよろしいですか?』
大『おお。 …もちろん。 』
部屋へと入って襖を閉じるのを合図かのように唇を重ね合う。
二『ん……は……っ……あっ……兄上……っ』
それは益々濃厚なものへとなっていって、口付け合いながらまさぐり合いながら着物も乱し、そして脱がしてゆく。
大『和也……っ… ほんに……綺麗だ……』
白く華奢なその体にも次々唇を落としながら跡を残す。
二『あっ……ん…………気持ち…いいっ……
幸せに……ございます……あっ……兄上……っ』
大『今夜は長くなりそうだな…』