第2章 其ノ壱
『しかし流石に無謀すぎるのではございませぬか?
もしや…あの家紋にあのお召し物…
向こうの息子という事も…』
大『それは調べて、戦の中倒れて崖に落ちて行方知れずという事にでもしておいてくれ。
こちらでは才蔵の兄弟として徐々に父上などにはならしてしていくつもりだ。』
二『何故… 何故ゆえにそのような…
危険をおかしてまでそのような事をする必要があるのですか。
私は反対です。』
兄上に和也が此処まで言うのは初めての事…。
だが、すぐに相葉が肩を叩いて言う。
相『私も勿論賛成はできません。
しかしながら
ここまで…もう考えて決めてしまっておられるのでは
反対しても智様は聞きませんよ。 …そうではありませんか?』
それは…そうかもしれない。しかし…
どこの馬の骨かもわからない…男だ。
しかし結局兄上はその男を部屋で看病して、名前を翔と名付けたのだった。