第19章 二・其ノ捌
なんともいえないような表情で剛が、二人を交互に
睨み付けるように見つめる。
相『それで… お二人は徳川の使いで影丸と翔…
もとい、半蔵を連れ返しにきたというわけでございますね……。』
三『いや……。 まあそうなのだがこういう状態であるのでしたら…。しかしながら半蔵については…』
すると話を伐るように
襖を挟んで、松本から声がかかる。
松『ただいま戻りました。 才蔵にございます。』
大『ああ。 入りなさい。 なんだ?翔は戻っておらぬのか?』
翔の名前に反応して、今度は健がキッと潤の事を睨み付けるような目線を向けた。
松『ええ。 実は、翔殿からの申し出で先生のところ
へ本日はお泊まりになるとの事。』
大『ほう…。 翔からそう申したのか?』