第16章 二・其ノ伍
筑波嶺(つくはね)の峰より落つるみなの川
恋ぞ積もりて淵となりぬる
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翔『サスケ殿。 少しお話よろしいか』
雅『ええ…… いいですけど……』
和也が出ていくのを見て、智が後を追うのを横目に日本酒を煽っていると翔が近づいてきて声をかけてきた。
戸惑いつつも、
まだ一度もきちんと話をした事がなかったのもあったし了承して、殿が影丸たちと盛り上がってる隙をみて二人で部屋から抜け出した。
翔『こちらへどうぞ。 座る所といっても
布団の上しかないですが。』
雅『………』
翔『そんなに警戒しなくても、毒を盛ったり致しませ
んから安心してください。』
雅『そこまでは思っておらぬが、用件を早く済ませて
いただきたい。』
そう言って、出してくれたお茶を一口飲むと小さく息をはいた。