第7章 長男様だよ?【おそ松】
『こんなことするおそ松さんは………嫌いです』
怖くて声が震えた。
だって、だって…………
ベッドに押さえつけられたこの状況は………
あの時と…………
おそ「っ………!」
はっ、と我に返ったかのように、おそ松さんがぱっと手を離し、拘束を解いてくれた。
おそ「ごめん……」
悲しげに瞳を揺らしながら、わたしに手を伸ばす。
さっきのことがあったからか、反射的に警戒した。でも、すぐに後悔した。
彼は知らぬ間にわたしの頬を伝っていた涙を拭ってくれただけだったから。彼の優しさだったから。
なのに、わたしがびくついたせいで、彼を傷つけた。