第3章 まさかの転職………いや、天職!?
更衣室から出ると、ソファーに座っていた一松さんと目が合った。
『あ……こ、こんにちは』
わたしの挨拶には答えず、値踏みするかのようにわたしの頭からつま先までをじろじろと見てくる。
『変……ですか?』
彼とは、少し話しにくい。
話しかけんなオーラが出てるっていうか……なんていうか………。
一「………いや、いいんじゃないの」
少しほっとした。
ここで変、なんて言われたら、絶対に落ち込むし。
一「その服、でかかったの?」
『あ、はい。少し』
一「………そう」
なんか、気まずくてその場を去ろうとした時。
一「………似合ってる」
え………?
後ろを振り向くと、一松さんはそっぽを向いていた。
今、似合ってるって聞こえたけど、気の……せい……?
そう思ったけど、一松さんの耳が赤くて。
あ、気のせいじゃないんだ……。
って、嬉しくなった。