第9章 彼女と最後の青城祭
「岩泉さん。」
翌日の放課後。体育館に現れた女の子。あまり見かけない子だから下級生かな?それにしても、岩ちゃんが女の子に呼ばれるなんて珍しい。なんて思いながら、女の子の方へ向かう岩ちゃんの後ろ姿を眺めていた。
「早速見せつけるなー。」
「え?何?どういうこと?」
「え?聞いてないの?」
「だから、どういうこと?」
なんだか嫌な予感がした。
「岩泉の彼女だよ、あの子。」
ほらやっぱり。嫌な予感は的中した。
てか、岩ちゃん彼女が出来たとか一言も言わなかったけど、いつの間に…!てかてか、俺、そういうのないように気を付けてたのに!まさか、岩ちゃんの方から告白?いや、でも岩ちゃんそんな話しなかったし。
「お前らが舞台上がってる時に告白されてんのみたよ、俺。」