第17章 笑う門には何とやら… 〜赤葦京治〜
『あけました』
「そうですね、おめでとうございます」
私の独り言に律儀に答えてくれる赤葦。
向こうの方では木兎が走り回ってる…子供かよ。
新年を迎えて数日。
そう、たった数日。
まだまだ朝も寒い中、梟谷バレー部は練習です。
『もうほんと監督なに考えてるのー!寒いわ!』
「いや…結木先輩はまだジャージ着れるからいいでしょ。俺達はユニフォームですからね」
半パンから伸びる脚はそれこそ寒そうで。
『ヤメテ、見てるだけで寒い』
「そんな横暴な」
ふ、と赤葦が困ったように笑った。