第13章 今日は彼の誕生日 ♥︎ 〜黒尾鉄朗〜
そう言ってクロが引き出しから出してきたのは一枚の書類。
『……えっ!?』
「な、心?
黒尾 心に、なりませんか…?」
それは、婚姻届で。
夫の欄にクロの字で、ちゃんと黒尾鉄朗、って…書いてある。
ーまたやられた。
いっつも、クロには敵わないな…。
「……返事、は…?」
『っ、もちろん…!!!』
クロの顔は涙で滲んでよく見えなかったけど、ほっとした雰囲気は分かったよ。
「……そろそろ、鉄朗って、呼んでくれな?」
『それは…また、今度…///』
〜fin〜
→あとがき