第13章 今日は彼の誕生日 ♥︎ 〜黒尾鉄朗〜
『…やっぱ私攻めるのニガテ…何していいか分かんない』
クロの首に手を回して、触れるだけのキスをしながらそう言い寄ると、クロはくく、と笑った。
「したいことすればいいだけじゃん」
例えば…ほら、こんな?
ぐ、と腰を掴まれて、下着越しにそこにあてがわれるクロのモノ。
「…な、いれたい」
『ん…』
ほとんど何も前戯なんてしてないけど。
なかなか会えない私たちは、離れてるだけでさんざん焦らして、弄ばれてたようなもの。
(私が攻める)のは、どこへいったのか。
すっかりクロに押し倒されてから、そんなことを考える。
「心…好きだ」
甘い言葉を囁かれながら、クロに身を任せた。
…いつから、かな。
生でえっちしだしたの。
押し込まれるそれの快感に浸りながら思う。
「おい、別なこと考えんなよ…」
そしたら、今までより一層深く、突き立てられる。
『も…今日のクロ…甘えんぼ』
喘ぎ声の中で、そう呟くと、いたずらっぽい笑顔で囁かれた。
「だって俺の誕生日祝いだろ?」