第13章 今日は彼の誕生日 ♥︎ 〜黒尾鉄朗〜
そういうクロの顔は少し赤くて。
…これは、ちょっと…本気?
『…スーツのクロ好きだから、そのまましたいなぁ…』
「それこそあほか…汚したらどうすんだよ」
『汚さないようにすれば…ね、いいでしょ?』
耳元で囁くと、柔らかくベッドに押し倒される。
これは、つまり。
「汚したら、お仕置きな?」
クロもスイッチが入ったってこと。
『望むところ』
クロのモノに手を伸ばして、優しく撫でる。
それだけでその気になって、少しずつ硬くなってしまうところが、堪らなく好き。
「今日は積極的なんだな?」
『ふふ、たまにはいいでしょ?』
不敵な笑みを浮かべてみせると、いつものように少し馬鹿にしたような笑顔を返される。
でも、いつもと違うのは、ほんのりと熱情が篭った目。
「じゃあ…今日は心に攻めてもらおうか」