第13章 今日は彼の誕生日 ♥︎ 〜黒尾鉄朗〜
洗濯をして、片付けてってしてると、あっという間に3時を回っていた。
クロが帰ってくるまで、あと4時間くらい。
さっさと準備を済ませてしまおう。
料理はあんまり得意じゃないけど、一つだけ作れる料理がある。
付き合い始めて1年くらいの時に、クロが教えてくれた、ビーフシチュー。
これだけは上手に作れるんだ。
さて問題は…。
『誕生日プレゼントはどうやって渡そうか』
ほぼほぼ完成したシチューと、冷蔵庫にしまってあるケーキを眺めて、ポツリと呟く。
大したものじゃないけど…喜んでくれるかなぁ。
うん、きっと、大丈夫!
…な、はず。