第11章 私流コーディネート ♥︎ 〜瀬見英太〜
『ねぇ』
その日の練習終わり。
私は瀬見を更衣室まで呼び出して、予定を伝えた。
『今度の日曜日、10時半に駅前広場ね』
「おう…悪ぃな」
瀬見は本当に申し訳なさそうな顔をしてから、ふと、私に向き直って、1枚のメモを渡してきた。
「これ、俺の服のサイズだから、一応…」
『あぁ…ありがとう、助かる』
細かいことはメールで、とお互い確認をとってから、その日は別れた。
家に帰ってから、瀬見から貰ったメモを開く。
トップスもボトムスもLサイズか…。
『このサイズなら、たくさん良いもの…見つかりそう』
独り言を呟きながら、日曜日に回る予定のショッピングモールのサイトをチェックする。
いつもはレディースフロアばかりうろついているから、メンズグッズがどれだけ揃っているか、確認しなくちゃ分からない。
『……ふふ、結構面白そうじゃん』