第1章 始まりの時
テレビ【まだまだだね】
『やっぱ、リョーマ君はかっこいぃ〜♡まだまだだねってリアルで聞いてみたい♡てか、言われたい!』
はぁ、私もリョーマ君みたいに熱中出来るものがあればいいのに...
私もテニスやってるけど...やっぱ現実は上手くいなかいよね.......。私も楽しくやりたいのに
でも!アニメ見てる時は全部忘れられるし!
あー、魔法が使えたらトリップしないなぁ
-ガチャ-
って、え...やば、もうそんな時間?お母さん帰ってきたよ...
私はアイツが嫌い。この世界から私は好かれてない
親からも必要とされない、学校に行ってもどこに行ってもイジメにあうだけ。私はココにいても必要とされない
だからアニメだけが私の唯一の楽しみ
-トントン.....ガチャ-
「礼生?またこんなアニメ見てるの?...はぁ、そんなくだらないもの見てる時間があるなら少しは勉強とか家事とかをやって欲しいわ。何でこんな使えない子生んだのかしら」
そう言い残し、部屋を出ていく
ほら、やっぱり私はいらない子
アイツ...またくだらないものって言いやがった...。
だいたい、私がアニメオタクになったのはオマエのせいだろ?
あー、ムカつく.....はぁ、ちょっと外出て頭冷やそ...
私は外に行く準備をするためソファを立つと急に目の前が真っ暗になった
...やば、倒れる...!
.......あ、あれ?なんともない?
瞑っていた目を開くと、そこには真っ白世界が広がっていた
女の子《礼生ちゃん...だよね?急にごめんねこの世界に連れてきたのは私だよ》
『わっ!へ?だ誰?ここは?この世界?』
よく分からないまま目の前に現れた女の子に質問するとクスリと笑顔を浮かべながら"この世界"の事を話し出した