第6章 【甘】first love/財前光
そんなアホらしい交換日記が面倒いことに、続いていった。俺もそんな暇やないけど、まあ、遥香ちゃんの反応がまあ、割とオモロかったし、最初の頃よりはまあ、少しだけ楽しませてもろうてた。7つも年上なのに、全然年上って感じがせんしな。…それって、先生目指すにしてはどないかと思うけど。
「財前君、何聴いてんの?」
耳にはめてたイヤホンを片方奪われ、遥香ちゃんは自分の耳にはめた。
「へー、財前君って、ラブソングとか聴くん。意外やな。」
同じイヤホンをつけてるから、妙に距離が近くって、
「アルバムに一緒に入ってただけや。」
「私、好きやな。」
思わずその言葉に心臓の音が早うなるのがわかった。
「もう、ええやろ。」
遥香ちゃんの耳からイヤホンを外した。さっきから近いねん。心臓の音もうるさいし、音楽が全然頭に入ってこん。