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【WJ】短編

第6章 【甘】first love/財前光


「ほんま、そういうの面倒っすわ。」
「最近の中学生って、ほんと冷めてるわね。こんなかわいくて若い先生と毎日交換日記できるなんて楽しいと思わない?」
「若いって、俺の方が若いんすけど、アホなんすか?」
「うわー財前君って、ほんとかわいくない!」
「そりゃ、どうも。」


 先週から教育実習に来てる、大学生で、よう喋るほんまうざい奴。謙也さんと同じ位よう喋る。うっさい奴。


「てか、なんで俺なんすか?」
「えーだって、財前君全然話してくれないし、交換日記だったら喋らんでええし、普段話しにくいこととかも話せるでしょ?」
「アンタに話すことなんかなんもないんすけど。」
「そう言わんと、な?これ、交換日記って教育実習中の課題でもあるわけ。助ける思って!」


 両手を合わせて深々と頭を下げて、俺の話なんか聞きそうにもない。このやり取りすら面倒で、交換日記を受け取った。


「ぜんざい。」
「へ?」
「ぜんざいで手、うってやりますわ。」
「いや、無理。」
「なら、やらんっすわ。」
「喜んでぜんざい奢らせていただきます!」


 こうして、俺と教育実習の先生の交換日記が始まった。てか、交換日記っていつの時代の話やねん。こうして俺と遥香ちゃんの交換日記が始まった(ほんまアホらし)。



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