第29章 【甘(R18)】口止め料/緑間真太郎・高尾和成
テスト期間中ということもあり、部活は休みであったが、体育館の前を通ると、体育館からは灯が漏れていた。宮地さんあたりが自主練でもしてるのだろうと開いたドアの隙間から、彼の姿を探すが、宮地さんの姿はおろか、誰の姿も見当たらなかった。まさか戸締りを忘れて帰ったというのだろうか。そう思い、体育館に入った。そして、体育館の扉と同じく、完全に閉まっていない倉庫を見て、自主練が終わり片付けの最中だったのかと納得し、そのまま体育館を出ようとしたが、倉庫の方から何やら怪しげな声が聞こえる。不審に思い、倉庫に近付けば、ハッキリと聞こえるその声。宮地さんの声ではない。真相を確かめるベく、開いたドアの隙間から倉庫の中を覗くと、中にいる人物と目が合った。
「お、真ちゃん。」
「た、高尾…!お前はそこで一体何をしてるのだよ!?」
「え?緑間君…っ!?や…っ!見ないで!」
想像していなかった目の前の光景に頭痛を覚えた。体育館の倉庫にいたのは宮地さんではなく、高尾とマネージャーの逢崎さんだった。そして、何故か逢崎さんは半裸状態で、高尾に後ろから抱かれ性器を弄られている最中だったのだ。