【おそ松さん宗教松】セーチクダイ・スロラーニュ 《前編》
第5章 愛の溢れた、黒い太陽
こうやって想い出に浸っても、還って来るのは結局現実。
想い出は消えるようにぼやけて、アルバムの中に埋まってゆく。
「悲しい日々だ…」
ベッドの上で、目を瞑って呟いた。
眠くはない。ただし夢を見たい。妄想で良い、理想で良いから、
あの楽しかった日々に戻りたい。
過ぎた時間は神でも戻せず、僕はただの自意識過剰な愚図さ。
あ…そうだ、十四松を一人にして大丈夫だったのだろうか。
十四松なら、何をしでかすかわからない。
十四松を迎えに行こう。