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【おそ松さん宗教松】セーチクダイ・スロラーニュ 《前編》

第3章 黒を纏った、汚れなき心


お化けに会うより、叩かれるより、迷子になるよりずっと、ずっと怖いこと。

それは、“拒絶”だ。

どんな形であれ、大事な人に拒絶をされたら、絶望以外にどんな感情が沸くだろう。
いや、大事な人でもなくとも拒絶と言うのは怖い。

形が見えない傷だから、誰にもボクの気持ちは解らない。
解らないんだ。

おそ松兄さん…
愚図で馬鹿で憎くて。
大ッ嫌いなおそ松兄さん。あんな奴を兄と呼んでも構わないのか。

彼こそ僕を“拒絶”した最低な悪魔。

あの日の“罪”を記憶から消し去りたいのに消えない。

…もし、悪魔との契約に『記憶を消去できる魔法』があるとすれば
僕はとっくに契約を交わしていただろう。
ただしそんなモノはこの世にない。
あればいいのに、と願ってしまう。

なのに消えない“罪”は脳裏に焼き付き、離れはしない。

あの、僕の


罪─────────
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