【おそ松さん宗教松】セーチクダイ・スロラーニュ 《前編》
第1章 出来損ないの、シスターさん
『ヤッホー一松くん、勘がいいね!』
「……なんのこと?」
『悪魔が呼んでいるって…全くその通りだよー!』
また黒い、暗い世界。
嫌な勘が当たってしまったようだ。
『可哀想に…慰めてあげようか?』
野菜のことだろうか。それで慰めて下さいなんて馬鹿なこと、するわけないし出来るわけもない。
「……いらない。」
『野菜…本当に人間は馬鹿だよねぇ。』
いらないと言ったのに、まるで聞いていなかったかのように続ける悪魔。
慰めと言うより、傷を抉るようだ。嫌がらせ?
「だからっ…いらないって言ってんのに……」
『分かるよその気持ち…俺も昔そうだったからさ。』
「……」
これ以上抗議しても無駄なようで、抵抗するのをあきらめた。
『馬鹿な輩のせいで皆から嫌われ、バカにされた。自分は何も悪いことしてないのに。』
「…お前のこと?」
『そう。』