【おそ松さん宗教松】セーチクダイ・スロラーニュ 《前編》
第1章 出来損ないの、シスターさん
カラ松神父と別れ、神様に祈りをかけていた。
今日も1日、平和に皆が安心して暮らせますように。
手を組んで、見えない神様に祈りをかける。
なんだろうこの空間…
まるで黙祷をしているかのような……
いやいや、黙祷なんて縁起の悪い。
黙って祈ろう………
***
ミサが終わると、朝食の時間だ。
昨日、畑で育てた野菜があったはず……
裏庭へ向かおうとすると、さっきの年配のシスターに声をかけられた。
「シスター一松」
明らかに怒気を含んだその声は気味が悪くて、絶対怒られると、感じとった。
「な…何かご用でしょうか。」
「何かご用でしょうかじゃないわよ!またあなたカラ松神父に迷惑かけて!それでもシスターと言う自覚があるの!?いい加減にふざけるのは止めて頂戴!」
中年太りのババアが、
クソ真面目に説教するのが余計ムカつく。
今、真面目な人間が戯け者に注意をかけると周りは思う筈だが、
あの人がわざと人が多いところで大袈裟に説教をしたり、仕事場に戻る際、僕の足をわざと踏んだのに
全部僕が悪いんだろうか。
僕がちゃんとしていればみんな優しくしてくれるんだろうか。
神様に仕えているはずなのに…な。