【おそ松さん宗教松】セーチクダイ・スロラーニュ 《前編》
第8章 彩りのない、運命は
カラ松神父は優しいんだ。
普通、独りで根暗な人間に人が寄り付くわけがない。
なのに、神父は笑っていた。
僕に向ける罵声を、一緒に聞いてくれて一緒に涙を流してくれた。
…でも、優しいだけじゃ人は強くなれないんです。
おかげさまで僕は嫌な事を背ける人間になりました。
クズですよね?僕って。
だから、優しい神父は優しいセリフで宥めるのなら。
いっそのこと僕の手で彼を突き放そうと。
優しさに甘えてちゃ、もっと弱い人間になってしまう。
強くなりたいから、悪事に手を染めました。
これでもうお別れですね。
さようなら、カラ松“神父”。