【おそ松さん宗教松】セーチクダイ・スロラーニュ 《前編》
第8章 彩りのない、運命は
好きで嫌いで嫌いで好きで。
一体僕にとって神父はなんなの?
止めて神父。どこかにいって。
僕は悪だよ?神様の元で生まれながら、悪魔に堕ちた。
馬鹿な人間なんだ。
己を突き通して正しいことは正しいと言える神父とは全く正反対。
僕は…悪魔の誘惑に負けたんだ。
でも命は惜しくて、育ててくれた恩師に殺されるくらいなら、いっそ逃げて、悪魔と居ようと。
それだけ。
「カラ松神父…何で僕の跡を追ったのですか…?」
細い涙が一筋流れた。涙は温かいはずなのにこの時の涙は妙に冷たくて、袖で拭った。
人前で涙を流すなど恥ずかしいのに。何で涙が止まらないんだろう。
悲しくないのに、痛くないのに。