【おそ松さん宗教松】セーチクダイ・スロラーニュ 《前編》
第7章 最初で最後の、贈り物
「カラ松神父…」
一松もどうかと思う。
ここまで育ててやったのに、裏切るのか。
一松も、裏切り者じゃないか。
「一松、お前は俺を裏切るんだな?」
「ッ……」
…否定しないと言うのなら、裏切るのか。
「…神父なんかッ、大嫌いだ!」
最後にそう、吐き捨て一松は部屋を出た。
これから、一松にはもう二度と会えないだろう。
「っ…うっ……」
一松のいない部屋で、さっきまで貯めていたかのように、大粒の涙が溢れた。
「ひとりぼっちは……俺だ…」