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【黒バス】シュガーポット

第35章 お料理教室


ほどよく固まった生地を前に、包丁を構える緑間。
「五ミリくらいの厚さでいいからね」
「あ、あぁ…」
生地に手を添えてゆっくり切る。
「あまり生地を触ってると、手の熱で柔らかくなって切りづらいよ」
あまりに慎重な緑間の傍らで、クスクスと笑う桜。
「そ、そうなったらどうしたらいいのだよ」
「また冷やせばいいだけだよ」
慌てる緑間に、笑いが堪えられない。
「切れたら、天板に並べてね」
「てんぱん?」
「ここね。これでオーブンで焼くから」
「なるほど」
ゆっくりと、ようやく二切れ目を並べようとする。
「あ、少し離してね。焼くと膨らむから」
「りょ、了解なのだよ」
一つ一つの作業に新鮮な反応を見せる緑間に、思わず頬が緩む桜だった。
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