第34章 舞い降りた天使と九人の騎士
「し、しんたろ…」
言いかけた桜の唇を強引に塞ぐ緑間。
「ん…」
桜の唇を割り、舌を絡ませる。
「…ふぁ…」
次第に息を上げ、抵抗する桜の太ももに手を滑らせる緑間。
「んん?!」
ビクンと体を震わせた桜だが、それでも緑間は口内を掻き乱す。
「はぁ…ん…」
唇の端から、銀色の液体が溢れ出す。
「しん、たろう…」
桜が愛おしそうに緑間の首筋に腕を回す。
「どうした?物欲しそうな顔をして」
わざとらしく、桜の耳元で囁く緑間。
「意地悪…」
桜は緑間にきつく抱きついた。
「あぁ…俺は意地悪なのだよ」
そう囁くと、桜を抱きしめ横になる。
「…真太郎…?」
「これ以上はおあずけなのだよ」
緑間はそのまま桜を抱きしめ、瞳を閉じた。
「これ…おしおきってこと…?」
呟く桜だが、緑間は一切反応を示さない。
「…真太郎?」
再びの問いかけにも、無反応の緑間。
「…ばか…」
桜は緑間に背を向けて布団を被る。
そんな桜を背後から抱きしめる緑間。
「…ホント、意地悪なんだから…」
それでも桜はどこかうれしそうに呟くと、眠りについた。