第34章 舞い降りた天使と九人の騎士
「くっそーまた負けた」
青峰が仰向けに寝転がる。
「青峰君は、もう少し頭を使った方がいいと思います」
「うっせーな」
黒子の言葉に、苛立ちを見せる。
「結局一度も勝てねーし」
「火神君も頭を…」
「うっせーよ」
火神もまた、黒子の言葉を遮り言い返す。
「俺は一回しか勝てなかったッス」
「俺もだよー」
黄瀬と高尾も不満そうな顔をする。
「強いんだね、赤司君」
「そちらこそ、手強かったよ」
氷室と赤司が笑い合う。
「赤司君と氷室さん、緑間君の上位争いでしたね」
緑間を見上げた黒子は、背後で横になる桜に視線を落とした。
「桜さん…もしかして、寝ちゃってますか?」
緑間も桜に視線を落とすと、頭をそっと撫でる。
「今のゲームは長引いたからな」
「時間も遅い。部屋に運んでやれ」
「あぁ。そうするのだよ」
赤司に言われ、緑間は桜を横抱きにする。
「俺達も寝るとしよう。明日もある…って、今日になってるね」
氷室の言葉で、それぞれが寝る支度を始めた。