第34章 舞い降りた天使と九人の騎士
部屋に戻った桜は、すぐに緑間の隣に座った。
「ただいま」
笑顔を向ける桜に薄く笑う緑間だが、周りの視線に顔をしかめた。
「しっかし、緑間なんかのどこがいーんだよ」
青峰が布団の上で肘枕をしながら気だるそうに問いかける。
「それは…」
桜は頬を赤くしながら緑間を見上げる。
「二人の馴れ初め、気になるね」
「俺も、聞きたいと思ってたんだ」
氷室と赤司も話に加わる。
「俺もッス!」
「俺は何となく知ってっけど」
ニヤリと笑いながら緑間を見る高尾。
「僕も、何となくは」
黒子も、緑間に視線を向ける。
「なんだよ、知ってんなら教えろよ」
青峰はニヤリと笑って高尾に視線を移す。
「いやーでもなー」
勿体ぶる高尾に、緑間が鋭い視線を向ける。
「桜ちゃんは?そういう話、友達としないのかい?」
桜に問いかける氷室。
「え?私ですか?」
緑間は興味を引かれたのか、一同に混ざり桜に視線を向ける。