第34章 舞い降りた天使と九人の騎士
食事を終えた一同は、部屋に戻った。
敷かれていた布団に寝転がり、手足を伸ばす黄瀬と高尾。
「まったく、こいつらは…」
呆れる緑間の横に、寄り添う様に座る桜。
「あー食った食った」
「もう食えねー」
火神と青峰は仰向けでお腹をさすっている。
「チョコレート美味しかったー」
そう言いながらも、鞄からお菓子を取り出す紫原。
「敦…まだ食べるのかい?」
窓辺のソファーに座っていた氷室が呆れた顔をする。
「別腹ー」
「今はお腹いっぱいだけど、後で何か欲しくなるかも」
「売店が開いているうちに買出しに行きますか?」
考えこむ桜に、黒子が提案する。
「そうだね。買出し行こう」
「なら、俺も一緒に行こうかな」
桜の言葉に、赤司が立ち上がる。
「桜、俺も一緒に…」
「桜っち!俺も!」
「俺も俺も!」
緑間に続いて黄瀬と高尾が手を上げる。
「大丈夫だよ。黒子君と、赤司君と行ってくるから」
桜は立ち上がると、緑間に笑いかける。
「すぐ戻るから」
「まったく。緑間は過保護すぎるな」
「誰のせいだと思っているのだよ」
薄く笑う赤司を、緑間が睨みつける。
「では、行ってきます」
桜と黒子、赤司の三人は売店に向かった。