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【黒バス】シュガーポット

第33章 雪の魔法


冬休みも終わりに近いある日の昼下がり、
緑間が部活から帰宅すると、リビングで母と談笑する人物を凝視した。
「…桜が、なぜここにいるのだよ」
リビングの入り口で呆然と立ち尽くす緑間。
「おかえり真太郎。桜ちゃん、街で偶然会ったからお茶に誘っちゃった」
ソファーに座っていた母親が、うれしそうに振り返る。
「お邪魔してます、真太郎」
桜もまた、紅茶を手に笑顔を見せる。
「お父さんは出張だし、真子はお友達の所にお泊りで、母さん寂しくって」
「いや…俺がいるのだよ」
不満そうに話す母親に、怪訝な顔をする緑間。
「真太郎が話し相手じゃ、正直つまらないわ」
「・・・・・」
母親にそう言われ、緑間は顔をしかめる。
「言われちゃったね、真太郎」
「これでも桜ちゃんに会ってからは、話すようになったのよ」
「そうなんですか?今でも十分、無口な方ですよ」
桜は母親と顔を見合わせて笑ってみせる。
「まったく、言いたい放題だな」
「とりあえず、手を洗ってきなさい」
「一緒にお茶しよう」
「…お手柔らかに頼むのだよ」
大きなため息をつくと、緑間は洗面所に向かった。
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