第31章 誠凜高校温泉物語
「な、何するんですか?」
驚きつつも女同士からか動揺は薄い桜。
「思った以上にあるわね…」
そう呟くと、揉み始めるリコ。
「ちょ、ちょっと…リコ先輩?!」
「前に見た時より育った…?」
「し、知りませんよ…」
巧みに手を動かすリコに頬を染めて耐える桜。
「もしかして、緑間君?」
桜は思わず以前の行為を思い出し言葉を失う。
その反応を見たリコは、ニヤリと笑う。
「あの緑間君がねー」
「ち、違います!そ、そんなことより先輩はどうなんですか?!」
手を払い振り返ると、リコの胸に手を伸ばす桜。
しかし、そこに掴めるものはなかった。
行き場を失った桜の手。
「…えっと、何か、すみません…」
桜は呟くと、背を向けタオル一式を手に部屋の扉に手をかけた。