第3章 ハロウィン
「み、緑間君?!」
肩を軽く押さえられて、起き上がれない。
「トリックorトリート」
「え…」
突然の言葉に驚く桜。
「お菓子をくれないと悪戯するのだよ」
そう言いながらも桜の髪を優しく撫でる緑間。
「も、もう、無いです…」
至近距離で見る、眼鏡を外した緑間に思わず顔を赤くする桜。
「お菓子もいいが、、こっちの方がいいのだよ…」
そう言うと、そっと唇を重ねた。
そして、ゆっくりと桜の唇を割り舌を絡ませた。
一瞬体を震わせた桜に気づいた緑間は、すぐに離れた。
「…嫌だったか?」
慌てながらも、少し寂しそうな顔を見せた緑間。
「嫌じゃないよ…驚いただけ…だから…」
緑間の頬にそっと触れて、愛しそうに見つめる桜。
その言葉を聞いて、安心したとばかりに薄く笑う緑間。
「桜…大好きなのだよ…」
再び唇を重ね、2人は深いキスに時が経つのを忘れた。
~終わり~