第24章 叶わぬ夢を抱いて
「し、真太郎って、モテるのかな」
「え…そっち?」
「だって、あんなにかっこいいし、優しいし…成績も運動だって…!」
真剣な顔の桜に、圧倒される高尾。
「いや、俺は桜ちゃんへの想いを言ったんだけどな…」
「え…?」
「俺が、遠く離れた桜ちゃんを想って…って、今はいっか」
一人でぶつぶつと呟く高尾を不思議そうに見つめる桜。
「まぁ真ちゃんに関しては、確かに成績も運動も優秀だけど、
女にモテるなんてありえない話だな」
「…嘘」
「いや、嘘じゃねーって」
疑う桜を安心させるように、優しい笑顔を見せる高尾。