第1章 文化祭
誠凛高校文化祭2日目。
一般来客を向かえ、校内は賑わっていた。
遊びに来ていた緑間と高尾に加え、黄瀬も合流し、黒子と共に桜は校内を回っていた。
「お。午後から体育館で演劇やるのか」
校内のいたるところに貼ってあるチラシの1枚が目にとまり、高尾が口を開く。
「うん。演劇部があるから。さっき体育館行った時ステージで準備してたね」
5人は、体育館で出店していたバスケ部に顔を出してひとしきり遊んだ後だった。
「桜っち、一緒に見にいかないっすか」
すかさず黄瀬が声をかける。
「行きたいのは山々なんだけど、午後もお店に出なくちゃいけないの」
口元で小さく手を合わせて謝る桜。
「桜っち・・・やっぱ可愛いっすー!」
黄瀬は勢いよく桜に抱きついた。
「黄瀬ー!!いい加減にしろと何度言えばわかるのだよ!」
緑間が黄瀬のこめかみを容赦なくグリグリする。
「いて、いててて!!緑間っちやめて!マジ痛い!!」
「あいつも、こりねーなー」
高尾が呆れる。
「でも、なんだかんだ言って、結構仲良いですよねあの2人」
傍らで見ていた黒子が呟く。
「そうだね」
クスクスと笑う桜。