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白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18

第6章 変わるモノ変わらないモノ変われないモノ


ニヤニヤと悪い顔で笑う
及川さんの脇腹を
肘で小突くと

「気になってるくせに
進むならトコトンだよ
中途半端にするから
傷口が膿んで辛いんだ」

またコソコソと
耳元に声を落とす

クロの顔が一瞬強張った気がするけど

「勝手にワクワクしないでクダサイ
ったく。
オイカーくんとは
トコトン合わねぇ気がするぜ
ほら、待たしてンだから
サッサと行くぞ」

次の瞬間には
いつものクロに戻ってて
私達の前を一人で歩いて行く

気は逸るけど足は進まない
もし、あの人だとして
私はどんな顔して
何を話せば良いんだろう…

いつの間にか一人
距離が出来てしまった私に
気付いたのは

「コラコラ。
はぐれますよー
相変わらず放っとけねぇ」

クロだった。

一番前を歩いてたはずの
身体が私の隣で呆れた顔して笑ってる

『…ごめん…ね
あの…』

「…いや、そんな顔しなくても
怒ってるわけじゃ…なくて、だな…」

『え、そんなつもりじゃなくて…
ただ…』
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