白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18
第6章 変わるモノ変わらないモノ変われないモノ
空っぽになったグラスに
呆れて笑う俺に
「弱い方ではないので
へーき、、です」
あまり平気ではなさそうな
様子で返してくる
「いや、なんかヤバそう…
えっと…」
「哀川…ハナです…」
「ハナちゃん
お替わりはウーロン茶に…」
「ウーロンハイくださーい」
「止めといた方が
良いと思う…んだ、が…って!
飲むな!人の酒を飲むな!」
お替わりが待てず
俺の酒に手を掛け飲み干す
ハナちゃんに
オロオロしてると
「なんだよ黒尾くん
嫌がってた割に楽しんでんじゃん
酔わせて何する気~?
送り狼クロオクン?!」
出来上がった木兎が
ヘラヘラ笑いながら近付いて来る
「なんもしねぇ!
送りもしないし
オオカミにもならんっての!」
「いや、そこは送ってやれよ
飲ませといてそれはねぇだろ」
「そうだそうだ!木葉もたまには
良い事言う~!」
駄目だ。
この流れは駄目なヤツだ
駄目でしかないぞ。