白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18
第5章 歪みに飲まれる愛
でも、ケジメを付けるには
鉄朗と別れて
全て元に…出会う前に
戻すしか…
そう思ってた
だけど
「別れても
仕事辞めても
例えこの世から居なくなっても
それはケジメなんかじゃあない。
本気でケジメ付けるなら
苦しくても逃げちゃ駄目だよ」
『…心の中読めるんですか?!
でも…何食わぬ顔して
私が居たら鉄朗だって
嫌な気分になると思う…
本当の事を知ったら
顔も見たくないはずだよ…』
「本当の事?
俺と初めてキスしたときの事?
言ってないよね、まだ。
隠したまま消えようとしてたの?
やっぱりケジメじゃなくて逃げだ。」
及川さんの言葉は
私の甘さ弱さズルさを
見透かしながら
導く様に諭していく
「ケジメ付けたいなら
嫌われる覚悟でチャント全部話さなきゃ
それで顔も見たくないって
もう二度と会いたくないって言われたら
その時は辞めるなり
消えるなり好きにしなよ
クロちゃんを傷付けて
本当に悪いと思うなら
自分も同じだけ傷付く覚悟で
話しなよ」