白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18
第4章 消せない昔、消えない今(後)
「木兎さん、その辺にしときましょうか?
黒尾さん達が帰って来たら
地獄見ますよ?
布施さんもボケッとしてないで
抵抗しましょうね」
そうだ!私のバカ!
抵抗もしないで
なに言われっぱなしの
触られっぱなしになってるのよ!
「黒尾くんが
そんなケチくさい事…するな。
姫凪にはマジで鉄壁だもんなー」
解放された身体は
密着してた時と
何も変わらない
当たり前だけど反応なんかしていない
木兎さんもイケメンだし
鉄朗に負けないくらい
雰囲気エッチだけど
私は何にも感じない
でも、及川には…って!
もう忘れるって決めたのに!!
考えちゃだめ!私のバカ…!!
必死に及川さんの顔も仕草も
声も全部を
振り払おうと振る頭に
「え…?なんでココに
姫凪ちゃんが居るんだい?」
聞こえるはずのない声と
「オイカーくん
勝手に行くと迷子になんぞー
…って、姫凪??
なんで??身体は?
つーか、一人で来たのか?」
聞き慣れた声が響く