白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18
第1章 キミと俺のハジマリ
軽く躱して
もっと軽くキスを落として
部屋を出る
お互い振り返らず家から別々の道を
歩いて仕事場に向かう
まぁ、週のうち4日はこんな生活
後の3日は岩ちゃんや
同僚や同期や後輩
所謂オトコトモダチと
ダラダラ楽しく過ごす
ね?別に悪くないだろ?
人肌恋しい事もない
気の合う仲間も周りにいて
仕事だって上手く行ってて
だけど
「…退屈…」
なんでこんな事が
唇から溢れるんだろうね
"欲張りなんだよ昔からお前は"
口を揃えて言われる言葉に
苦笑いをしてた日々に
少しだけ変化が訪れるのは
東京本社へ出張した、あの日
あの子に逢った
あの日だった。