第4章 消せない昔、消えない今（後）

『鉄朗にしか、こんな風にならない
きっと私が今まで濡れなかったのは
鉄朗じゃなかったからだよ
本当に好きな人に
全部あげたかったから…
あんなに怖くて
あんなに乾いてたんだと思う』

大袈裟だって
たまたまだって
笑われるかも知れないね

でも…

『鉄朗じゃないと
ダメだよ…』

私はそう信じてる

私の声に驚いた様な顔をした後

「…マジで幸せ
大切にする
これから先誰に会っても
姫凪以上は無いって
本気で思う…
ずっと俺と居て？」

少し涙目になりながら
私を抱き締め

そして
ユックリ大きな自身を
今までより奥へと突き挿した

快楽を感じるスキもないくらい
激しい痛みが
下半身に奔る

『い、やぁ…！痛…ぃっ』

言わないでいたかった言葉が
唇から溢れて
一気に焦りを覚える

もしかしたら
鉄朗が"やっぱり止めよう"って
言うんじゃないかって思ったから

『あのね、痛いけど…ぁ、じゃなくて…！』

「分かってる」